第48回 行動進化生態こまば教室開催のお知らせ


本研究室の学生が主催する行動進化生態こまば教室が開催されました。ご参加ありがとうございました

2024年11月1日(金曜日) 東京大学駒場Ⅰキャンパス 15号館409室
『第一回 システム行動学スペシャルセミナー』第49回 行動進化生態こまば教室
14:30 – 15:30 公開セミナー・ハイブリッド開催

講演者:藤岡春奈 助教(岡山大学大学院 環境生命自然科学研究科)

「オオスズメバチにおける呈味成分の季節変化〜蜂の子はいつおいしくなるのか?」
昆虫食は、今もなお人々の生活に根付いた日本の食文化である。南九州地域では攻撃的な生態をもつオオスズメバチ(蜂の子)が食されている。「蜂の子は秋が旬」という通説があり、実際に秋口になると、道の駅や市場に蜂の子が高級品として並んでいる。さらに、女王蜂は働き蜂の1.5倍ほど大きく、秋にしか採集できない。しかし、季節によって蜂の子の味に違いがあるのかは、ほとんど分かっていない。そこで本研究では、蜂の子の味が季節によって変わるのかを明らかにする初期段階として、オオスズメバチの呈味成分を調べた。夏と秋に宮崎県でスズメバチを採集し食用とされている、幼虫、前蛹、初期蛹、後期蛹の4ステージに区分し、遊離アミノ酸とイノシン酸含量を比較した。本セミナーでは、うま味成分として考えられる遊離グルタミン酸・イノシン酸含量に関する結果を紹介し、蜂の子の味の季節変化について考察していきたい。

世話人コメント(納富)
藤岡先生はアリの概日リズムや液体輸送など、行動生態学を普段からご研究されています。今回は少しいつもとは違うお話が聞けるとのこと。対象とするテーマ・動物は異なれど、これまでされてきたアリの研究と共通する手法を多く使われているように思います。アリとの違いなども気になるところですね。とても楽しみです。

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